やんごとなき読者 アラン ベネット 白水社

こんどは、やんごとなきエリザベス女王の初体験のお話。
イギリスは知的であることよりも社交的なことが尊ばれる(すっごくざっくりとした話ですが)ようで、図書館に通うなぞはちょっと・・・。
そんなことよりもっとすることあるでしょ?という風潮のようです。

ファースト読者の話。ノーマンのような役回りができなくちゃならないな。
でも、偶然厨房のノーマンが本を移動図書館から借りるところを目撃してしまって、借りないわけにいかないから本を借りるんです。
女王って見たものになんらかの評価を与えなくちゃ行けないから大変。
何もしなければ、それだけで悪い評価になってしまうんだもの。
ひょいひょいどっかには行けないわねえ。


でもそんな中本を読み始めて、なんかよく分かんないわあ、といいながらノーマンのお勧めに従ってどんどん読書にのめり込む。
ノーマンがいなかったらきっと読書力は上がんなかったと思われるよ。
で、いつのまにか読書の世界に引きずり込まれて、ペチャペチャ貴族と話すことが楽しくなくなってしまう女王。
それはそれでおかわいそうだけれど、、、。


でも、知を持つことが邪魔な世界は嫌だわ。
可愛い子はお勉強なんかしなくってもいいの!とか、男の子はちょっとぐらいお勉強ができなくたっていいのよねー!とか。
なんかそういうのと似てる気がする。


知りたいことを知る喜びは誰にでも平等に与えられなくちゃいけないと思うなあ。