ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 三上延 アスキー・メディアワークス

アルセーヌ・ルパンの新刊が出ましたね。予約をしたのですが、まだ手に入りません。

早く読みたい。店頭で買った方が早かったのでは。と軽い後悔を覚えています。
ルパンと言えば、南洋一郎のものが比較的容易に手に入りやすい様子ですが、訳によってずいぶん話の印象が異なりますね。
私は自分の小学校にあった偕成社のものが好みだったので、なんだか別の本を読んでいるように感じました。
南洋一郎のルパン。
悲劇は変わらず悲劇だなあ。
悲しみのないルパンはルパンじゃないけど、かっこいいところが見たい。奇巌城じゃないのも読まなくては
持ち歩きたいので、電子書籍での購入を希望していますが、今のところ偕成社のはない様子。


そんな、本について一見こまかいと思われるような領域を取り扱っているのがビブリア古書堂シリーズ。
本を好きな人なら常識かも知れませんが、フツーに本を読んでる人はあんまり気にしないんじゃないかしら、というところを攻めているなあと思っています。
第二巻。こちらも面白い。
人と本が出会うから面白い。本だけではダメなのね。
栞子さんは気性の荒さを人見知りで隠している気がする。
でも読書と言っても所詮マニア同士の話になっているのでは。
本は本でしかないので、人間よりも優先するのはどうなのかしら。
あ、あと、完全版を読まないと本当に読んだとは言えない!(そこまでは言ってないけど)というのには反対。
誤字脱字すら”原文ママ”とか書かれるのに、それでは更新されて新しいもの以外はすべて「作者の意図とはちがう」ものになってしまう。
作品を書くのは作者だけれど、読み手がどうとらえようと自由なのがいいなあ。たとえテキスト自体が”別物”になったとしても。
私は偕成社派ですが、それぞれがそれぞれのものを好きだと思っていればよいですよねえ。
いまのところ、私としては、プロの人は、それぞれが違うことを覚えとけばよいのでは、といった、ふわっとした気持ちでいます。
「その訳はまちがい」とか、「その版はまだ過程」とか読んだ後で言われると、面白いと感じた心を否定された気分になってしまいそうで。