ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち 三上延 アスキーメディアワークス

言わずと知れた大ヒット作です。

古書店話。
美人黒髪おどおど巨乳とはなんてテンプレ…と思ったけど、それがメインではなかったのでよかった。
本をモノとして扱いつつ、テキストとしても扱うのが古書店なのかしら。
でも不倫の話とかは蛇足ではないかと・・・
しかしなかなか読みやすい
太宰はこういうときにもってこいの作家だと思う。
表紙が萌え系の絵だったので、内容を誤解していました。
どんなことが飛び出してくるのやら、と思っていましたが、そんなにイロモノではありません。
もちろん、引っ込み思案な黒髪美人や、変な癖(本が体質的に読めない)とかはかなりひっかかるところではありますが。
しかし、それ以上に「本」や、「作家」に対する読者の思いが風化しそうになるのをすくい取る、ような書き方をしています。
本がモノであったころに、それが人の手を離れてゆく、そしてまた誰かのところへと流れる。
本が宝物だった時代のノスタルジーも感じさせてくれます。
これから本はどういう方向に向かうのでしょうねぇ。