幅書店の88冊 あとは血となれ、肉となれ。 幅 允孝 マガジンハウス

ブックディレクターという職業を作り出した人。
non・noにも載るほどの有名人ですね。
彼が本を出したというのでわくわくして読んだ。

ブックディレクターの幅さんの本。やっと読めた、、、!
幅書店、とタイトルにあったから、ブックスペースの作り方なんかが書いてあるのかと思ったら違った。どちらかというと好きな本の紹介本だった。
読書に対する考え方が自分に近くて共感する。読書は読みっぱなしでなく、自分の経験と混ぜ合わせたときに初めて自分の身になる。もう一回読み返そう。

ブックスペーステクニックが知りたくて購入したのだけれど、どちらかというと1冊1冊の紹介がメインだった。
でも、文章だけではなくてブックレイアウトもしてあるから、変わっていると言えば変わっている。
でもほんとにレイアウトしすぎて、冬に関する本だったかは、本が実際に凍っている写真が表示されているから、あまり現実的ではないけれどね。
基本は、本へのイメージを膨らませて、それを本を中心に使いながら新しい世界を表現する、というような技なのかしら、と思った。
本に独自のタグ付けをするというか、さまざまな角度から本を捉える練習をたくさん積んでいるのだろうと思う。


そんな風に考えると、図書館のコーナー展示でもあたらしい方向性が見いだせそうな気がする。
もちろん、たくさんの研究者が本と本をつなげる仕組みを一生懸命作っているけど、それはそういう人たちにお任せするとして。
司書はあるもので勝負することを考えたい。
勤務する図書館にある本を理解して、さまざまな角度からとらえて、表現する。
芸術と売り物のバランスを取りながら、そんなコーナー作りがしたいなあ。